プロ野球の現役ドラフトの仕組みとは?指名順番や非公開の理由を解説!

現役ドラフトとは

プロ野球の「現役ドラフト」は、近年注目度が急上昇している制度です。各球団のベンチ入りを逃している実力者たちに新天地での活躍の場を与えることを目的とし、ファンの間でも議論が活発になっています。特に2025年は、これまで以上にドラマティックな移籍劇が繰り広げられた年となりました。

「なぜあの選手が移籍?」「どうしてこの球団は動かなかったのか?」など、ファンの疑問は尽きません。本記事では、現役ドラフトの基本的な仕組みから、今年の動向、過去の実例、さらには他国制度との比較まで、幅広く深掘りして解説していきます。

このページでわかること

  • 現役ドラフト制度の目的と導入背景
  • 対象となる選手の選定ルールとプロテクトの仕組み
  • 2025年現役ドラフトの開催日と指名結果
  • 各球団の戦略的な動きと意図の読み解き
  • 過去の成功例・失敗例と今後の制度の課題

本制度を利用して移籍した細川選手が23年5月のセ・リーグ月間MVPに輝き、さらに注目を集めています!

目次

プロ野球の現役ドラフトとは

プロ野球 ドラフト会議

現役ドラフトは、日本野球機構(NPB)で、2022年より導入されている移籍制度です。

この制度は日本プロ野球選手会が出場機会の少ない中堅選手の移籍活性化を目的として導入を希望していたもので、2018年から選手会とNPBとの間で折衝を開始。各年の結果をまとめました。

2022年の結果

指名球団選手名守備所属球団
オリックス・バファローズ渡邉 大樹外野手東京ヤクルトスワローズ
福岡ソフトバンクホークス古川 侑利投手北海道日本ハムファイターズ
埼玉西武ライオンズ陽川 尚将内野手阪神タイガース
東北楽天ゴールデンイーグルス正隨 優弥外野手広島東洋カープ
千葉ロッテマリーンズ大下 誠一郎内野手オリックス・バファローズ
北海道日本ハムファイターズ松岡 洸希投手埼玉西武ライオンズ
東京ヤクルトスワローズ成田 翔投手千葉ロッテマリーンズ
横浜DeNAベイスターズ笠原 祥太郎投手中日ドラゴンズ
阪神タイガース大竹 耕太郎投手福岡ソフトバンクホークス
読売ジャイアンツオコエ 瑠偉外野手東北楽天ゴールデンイーグルス
広島東洋カープ戸根 千明投手読売ジャイアンツ
中日ドラゴンズ細川 成也外野手横浜DeNAベイスターズ

2023年の結果

指名球団選手名守備現所属球団
阪神タイガース漆原 大晟投手オリックス・バファローズ
広島東洋カープ内間 拓馬投手東北楽天ゴールデンイーグルス
横浜DeNAベイスターズ佐々木 千隼投手千葉ロッテマリーンズ
読売ジャイアンツ馬場 皐輔投手阪神タイガース
東京ヤクルトスワローズ北村 拓己内野手読売ジャイアンツ
中日ドラゴンズ梅野 雄吾投手東京ヤクルトスワローズ
オリックス・バファローズ鈴木 博志投手中日ドラゴンズ
千葉ロッテマリーンズ愛斗外野手埼玉西武ライオンズ
福岡ソフトバンクホークス長谷川 威展投手北海道日本ハムファイターズ
東北楽天ゴールデンイーグルス櫻井 周斗投手横浜DeNAベイスターズ
埼玉西武ライオンズ中村 祐太投手広島東洋カープ
北海道日本ハムファイターズ水谷 瞬外野手福岡ソフトバンクホークス

2024年の結果

指名球団選手名守備現所属球団
読売ジャイアンツ田中 瑛斗投手北海道日本ハムファイターズ
阪神タイガース畠 世周投手読売ジャイアンツ
DeNAベイスターズ浜地 真澄投手阪神タイガース
広島東洋カープ山足 達也内野手オリックス・バファローズ
広島東洋カープ(2巡目)鈴木 健矢投手北海道日本ハムファイターズ
東京ヤクルトスワローズ矢崎 拓也投手広島東洋カープ
中日ドラゴンズ伊藤 茉央投手楽天イーグルス
福岡ソフトバンクホークス上茶谷 大河投手横浜DeNAベイスターズ
北海道日本ハムファイターズ吉田 賢吾捕手福岡ソフトバンクホークス
千葉ロッテマリーンズ石垣 雅海内野手中日ドラゴンズ
東北楽天ゴールデンイーグルス柴田 大地投手東京ヤクルトスワローズ
オリックス・バファローズ本田 圭佑投手埼玉西武ライオンズ
埼玉西武ライオンズ平沢 大河内野手千葉ロッテマリーンズ

プロ野球の現役ドラフトの仕組み

野球 走塁

現役ドラフトの主な仕組みですが、まず指名対象選手はNPBの各12球団が提出(指名)した選手です。

ただし、下記の選手は指名対象外となります。

  • 育成選手
  • 外国人選手
  • 複数年契約を結んでいる選手
  • 翌季の年俸が5,000万円以上の選手
    →ただし、1名に限り年俸5,000万円以上1億円未満の選手を対象とすることは可)
  • FA権を保有している/または行使したことがある選手
  • シーズン終了後に育成から支配下契約となった選手」は指名対象外。
  • 前年の年度連盟選手権試合終了の日の翌日以降に、選手契約の譲渡によって獲得した選手

各球団は、シーズン終了後に指名対象として2人以上を提出する必要があります!

各球団の指名順序

次に選手の獲得方法についての流れをご紹介します。

  • 各球団は欲しい選手1名に投票(予備指名)
  • 1番人気の選手の所属球団が1番目の指名権
  • 1番目の指名権を獲得した球団が指名
  • 2番目の指名権は1番目に選択された選手が所属する球団
  • 12球団が各1人を指名した時点で1巡目の指名終了
  • 2巡目は指名意思を示した球団で行い、1巡目の指名の逆順

予備指名とは、1番最初に指名することができる球団を決める制度

それで最も多くの票を獲得した球団、言い換えると予備指名で人気の選手を保有している球団が1番目の指名権を獲得します。

予備指名で最も多くの票を獲得した球団が複数になった場合や、たとえば1巡目で指名された球団が既に指名を終えている場合など細かなルールはありますが、以上が選手選択の概略です。

非公開である理由

現役ドラフトは非公開で行われます。

各球団は、対象選手リストの内容を秘密情報として厳格に管理することが求められます。対象選手全体リストの内容を、現役ドラフトの指名の目的以外に使用してはなりません。

ただし、現役ドラフトの結果、指名された選手の氏名についてはこの限りでありません。これは、選手の保護の観点からなされる措置であって、たとえば、「あの球団はこの選手が構想外であったんだ」などと勘繰られないようにするためでもあります。

まとめ|現役ドラフトで見るプロ野球の新たな一面

現役ドラフト制度は、出場機会に恵まれなかった選手に新たな活躍の場を与え、球団の戦力バランスを再編する役割を担っています。2023年の初実施以降、年々その注目度は高まり、選手・球団・ファンそれぞれにとって影響の大きいイベントとなりました。

実際に制度の動向を追う際には、「なぜこの選手が移籍するのか」だけでなく、「球団がどのような補強や育成を狙っているのか」という視点を持つと、プロ野球の奥深さがより鮮明に見えてきます。

応援している球団や選手に対する見方を一段深めながら、現役ドラフトという制度を前向きに捉えることで、プロ野球観戦の楽しみ方はさらに広がるでしょう!

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