野球の隠し球についてご存知しょうか。ルール上、禁止されてはおりません。そこで本記事では、野球の隠し球のルールや、高校野球における隠し玉の扱いについて紹介します。
本記事を読むことで、隠し球のルールを知ることで、野球を楽しく観戦することができるでしょう。
野球の隠し球とは
野球の隠し球とは、野手がボールを隠し持ち、走者が塁から離れたタイミングを狙って、タッチアウトを行うプレーです。走者だけでなく、相手のランナーコーチの目を盗む必要もある、高度なプレーと言えるでしょう。
隠し球は、古くから使われる野球用語ですが、正式にルール上定められていません。
隠し球を成功させるための注意すべきルール
ここでは、隠し球を成功させるための、注意すべき2つのルールを紹介します。
- ボールインプレーが必要である。
- ボールを持たない投球動作に入るのはNG
ボールインプレーが必要である
隠し球でタッチアウトが認められるためには、プレーが続いている必要があります。つまり、ボールインプレーの状態です。走者がタイムを要求すると、ボールデッドとなりプレーは中断します。
プレーを再開するためには投手がボールをもってマウンドに上がる必要があります。
タイムでプレーが途切れてしまうと、タッチアウトを狙う隠し球は不可能なのです。
ボールを持たない投球動作に入るのはNG
隠し球は野手がボールを隠し持つからこそ効果があります。つまり、投手はボールを持っていない状態です。隠し球を悟られないように、投手はボールを持っているかのような演技力が必要です。
投手がボールを持っているように振る舞うのが隠し球成功の秘訣ですが、だからといってマウンドに上がってしまうのはNGとなります。ボールを持たない投手がピッチャープレートを跨いだり、捕手とのサイン交換をすることはルール違反でボークです。
隠し球でアウトにするどころか、相手走者を進塁させてしまうことになります。
日本のプロ野球では10年以上行われていない
日本プロ野球において、隠し球は、2009年6月30日のソフトバンク-オリックスを最後に、2023年現在も10年以上行われていません。
その理由として、今ではほとんどの打者が、自打球やデットボールを防止する防具をつけていることがあげられます。出塁したときに、タイムをかけて防具を外すため、必然的に「隠し球」が行えない状況になってしまうからです。
今のプロ野球では、行うのがかなり難しいプレーのひとつとなっています。
高校野球では隠し球は問題ない
高校野球では、隠し球は禁止されていません。
その理由として、高校野球は、選手同士が正々堂々と勝負をする場だからでしょう。
ただ、過去に1回だけ隠し球のプレーがありました。1979年8月16日、星陵-箕島戦で、延長14回裏1死ランナー3累で星陵・若狭選手が三塁ランナーの箕島・森川選手を隠し球でアウトにしました。
野球の隠し玉まとめ
今回は、野球の隠し球や注意すべきルールなどについて紹介しました。隠し球は、非常に高度なトリックプレーなため、めったに見ることはないでしょう。
おそらく高校野球では、今後は起こらないでしょう。
今後、隠し球に注目して野球を観戦すれば、また一味違った楽しみを感じられますよ。