野球の試合を見ていると「ボーク」と宣告されている瞬間を目撃したりすることもあると思います。それでは、どんな状況になるとボークを取られてしまうのでしょうか。
実は野球のルールを少し知っている人でも、このプレーがなぜボークなのか説明できる人は決して多くありません。
そこで本記事では、ボークとはどんなものなのか、語源、ボークのルールについて紹介しています。
野球のボークとは
野球のボークというのは、簡単に言えばピッチャーの反則行為です。
フェイントといわれるような行為がボークと言われています。
ピッチャーが審判よりボークが宣告されると、出塁している選手は1つずつ次の塁へ進むことができます。出塁している選手がいない場合は、ただのボールカウントのみです。
ボークの語源
ボークを英語にするとbalkと表記します。
これは乗馬用語として使われていて、「馬が突然立ち止まる」という意味です。
そのため、野球でも「投球動作の途中に立ち止まる」「躊躇する」などといった行動がボークとされています。
意外にも野球のボークの語源は、乗馬用語より派生されているのです。
野球のボークの種類/ルール
ボークには下記の13種類ございます。それぞれ、どのようなプレーか紹介していきます。
- ピッチャーがプレートに触れているのに、投球動作中に投球を止めてしまう
- ランナーが塁にいる際、ピッチャーがセットポジションで静止していない
- ピッチャーがプレートに触れている間にボールが落下してしまう
- ピッチャーがプレートに触れている状態で1、3塁に偽投する
- バッターと正対していないのに、ピッチャーが投球してしまう
- ピッチャーの足がプレートについていない状態で投球してしまう
- ピッチャーがボールを持たずにプレートに触れたり、跨いだりしてしまう
- ピッチャーがセットポジションの状態から、(投球、送球以外で)ボールを片手から離してしまう
- ランナーが塁上にいないのに偽投、送球してしまう
- ピッチャーがキャッチャースボックスの外にいるキャッチャーに投球してしまう
- ピッチャーが牽制する塁に足を踏み出さずに投げてしまう
- ピッチャーが反則投球(クイックピッチなど)をしてしまう
- 不必要に試合を遅延させる
1.ピッチャーがプレートに触れているのに、投球動作中に投球を止めてしまう
ピッチャーはプレート(投手板)に触れている際、投球動作を行ったら投球しなくてはいけません。わかりやすい例で言うと、振りかぶったのに投げない、といったようなプレーが対象です。
プレートに触れている場合が対象となるので、注意が必要となります。
2.ランナーが塁にいる際、ピッチャーがセットポジションで静止していない
テンポがいい状態で投げるときに、ついやってしまいがちです。
ピッチャーはしっかりと胸の前やベルトの前でボールを1、2秒持って静止しないといけません。
静止する時間が1、2秒と記載しているものの、審判に判断が委ねられています。
3.ピッチャーがプレートに触れている間にボールが落下してしまう
わざとでも、偶然でも、ピッチャーがプレートに触れている間にボールを落としてしまうとボークになります。
うまくボールを握りきれないときに落としてしまうケースが多いです。
4.ピッチャーがプレートに触れている状態で1、3塁に偽投する
ピッチャーが1、3塁に偽投(投げるフリ)をする場合は、プレートから足を外さなくてはいけません。
ピッチャーはプレッシャーがかかると忘れてしまうことがあります。
ちなみに2塁に偽投する場合は、プレートを踏んだままでも大丈夫というルールです。
5.バッターと正対していないのに、ピッチャーが投球してしまう
バッターと向き合っていない状態で投げるのもボークとなります。
いわゆる不意打ち状態で投げることは禁止ということです。
6.ピッチャーの足がプレートについていない状態で投球してしまう
極端なことをいってしまえば、このルールがなければ、ピッチャーはバッターに近づいて投球することもできてしまいます。
どこからでも投球することが可能となってしまうと言うことです。
なかなか見ることのないパターンとなります。
7.ピッチャーがボールを持たずにプレートに触れたり、跨いだりしてしまう
ピッチャーがボールを持たないまま、プレートに触れてしまったり、跨ぐとボークになります。
なかなか見られないプレーです。
8.ピッチャーがセットポジションの状態から、(投球、送球以外で)ボールを片手から離してしまう
ピッチャーがセットポジションになったのにも関わらず、投球や牽制をせずにボールから手を離すとボークとなります。
間を取りたいなどといった場合はプレートを外してから行うことが基本です。
9.ランナーが塁上にいないのに偽投、送球してしまう
なかなか見ることのないプレーです。
ピッチャーが塁にランナーがいると誤解して投げてしまうのがこのプレーとなります。
10.ピッチャーがキャッチャースボックスの外にいるキャッチャーに投球してしまう
キャッチャーがキャッチャースボックスに入っていない(両足が入っていない)のにもかかわらず、ピッチャーが投球してしまうとボークとなります。
片足でも出ているとダメなので注意が必要です。
11.ピッチャーが牽制する塁に足を踏み出さずに投げてしまう
ピッチャーが牽制をするときには、牽制する塁に向かって足を踏み出す必要があります。
左ピッチャーが1塁に牽制するときに、よく起こりやすいプレーです。
12.ピッチャーが反則投球(クイックピッチなど)をしてしまう
ピッチャーが、相手バッターが構える前に投球してしまうことを指します。
相手が準備できていないのに投球してしまったら危険ですよね。
13.不必要に試合を遅延させる
時間稼ぎと思われるようなプレーの場合は、ボークが言い渡されます。
時間制限のないスポーツとはいえ、試合が不必要に延びてしまうのは良くありません。
野球のボークについてのまとめ
野球のボークにはさまざまな種類がありました。13種類もあると、覚えるのも大変だと思います。
また、覚えていたとしても、プレーを観ていて、これがボーク?と判断するのにも時間がかかるでしょう。
実際のプレーと本記事と見比べながら、ボークについての理解が深まったら幸いです。