プロ野球の外国人枠は4人!日本人扱いの年数や条件を徹底解説!

外国人枠

日本プロ野球には、多くの外国人選手がその才能を発揮し、チームの勝利に貢献しています。彼らは「助っ人外国人」として知られ、日本国内外から注目を集める存在です。

しかし、長期にわたって日本プロ野球界で活躍する外国人選手には、特別なルールが適用されるケースがあります。それは、フリーエージェント(FA)資格を取得し、日本人選手としての扱いを受けることができるというものです。

この特別な扱いを受けることは、選手にとって大きな名誉であると同時に、球団にとっても限られた外国人枠がほかの選手に使えるというメリットが発生します。

そこで本記事では、外国人選手が日本人扱いとなる条件、そしてその過程でFA資格を取得したレジェンド級の選手たちを紹介します。

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目次

プロ野球の外国人枠は4人!

一軍に登録できる外国人選手は、投手と野手を合わせて最大4人です。このルールは2002年から適用されており、それ以前にも何度か改定がありました。

4人登録に関しても決してすべてが自由ではありません。下記で活用方法に関するルールを記載します。

野手と投手の偏り不可

4人の外国人枠をすべて野手または投手で占めることは許されません。例えば、野手4人の登録や、投手4人の登録はできません。

外国人枠の活用方法

  • 野手1人、投手3人
  • 野手2人、投手2人
  • 野手3人、投手1人

外国人枠の最適な活用方法には、上記の3パターンがあります。もちろん、これらの枠をすべて使わない選択肢もあります。

支配下登録への制限はなし

一軍に登録される外国人選手は最大4人までですが、支配下登録枠には数量制限がありません。ただし、全体の支配下登録人数には上限があります。

プロ野球の外国人枠が5人に拡張?

新型コロナウイルスの影響で、一時的に外国人枠を5人に拡大する特例が設けられました。この特例は、特定の条件下でのみ適用され、以下の点が含まれます。

  • 一試合にベンチ入りできる外国人選手は依然として最大4人まで。
  • この特例を利用しても、野手または投手のみに偏った登録はできません。

この特例ルールにより、チームはより柔軟な選手起用が可能となり、特に外国人先発投手が登板する日にリリーフを休ませるなどの戦略が取りやすくなっています。

外国人枠選手の日本人扱いについて

外国人選手と一言で言っても、その定義は一概には決まっていません。

一般的には、外国国籍を持つ選手を指しますが、プロ野球の世界では特定の条件を満たすと、日本人選手としての資格を得ることができます。

資格獲得条件

ドラフト会議を経て入団する場合、下記3つの条件のいずれかをクリアする必要があります。

取得条件解説
日本の在学経験日本の中学校、高等学校、短期大学、専門学校に合計3年以上在学
日本の大学に継続して4年以上在学
日本の居住経験日本に5年以上居住し、その間に社会人野球チームに3年以上在籍
在籍年数の合計契約前の在学期間と日本プロ野球の在籍年数を合わせて5年以上

ドラフト会議を経て入団しない場合は、フリーエージェント(FA)資格の取得が必要です

FA取得条件

日本プロ野球の一軍で8シーズン以上プレーする必要があります。そうすることで、助っ人外国人が日本人扱いとなります。

24年シーズンの場合、ビシエド選手が日本人選手扱いとなりました。

日本国籍の取得

もともと外国人選手としてプレーしていた選手が、日本に帰化し日本国籍を取得すると、外国人枠の制限から外れます。

例えば、陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)選手は、日本の教育機関での在学経験を通じて日本人選手としての資格を得ています。北海道日本ハムファイターズや読売ジャイアンツでの活躍は、このルールの具体例です。

過去日本人選手扱いされた外国人

過去、外国人ながらも日本人登録された外国人を一部ご紹介します。

ドラフト対象

日本の中学校、高等学校、短期大学、専門学校に通算で3年以上在学した外国国籍の選手は、日本人選手としてプレーすることが可能です。

選手名出身ドラフト所属球団
林威助台湾2002年
ドラフト7位
阪神
瀬間仲ノルベルトブラジル2002年
ドラフト7位
中日
陽岱鋼台湾2005年
高校生ドラフト1位
日本ハム
巨人
李杜軒台湾 2006年
高校生ドラフト4位
ソフトバンク
ロッテ
朱大衛中国 2006年
高校生ドラフト3位
西武
金無英韓国2008年
ドラフト6位
ソフトバンク
楽天
蕭一傑台湾 2008年
ドラフト1位
阪神
申成鉉韓国 2008年
ドラフト4位
広島
ラファエル・フェルナンデスブラジル2008年
育成ドラフト1位
ヤクルト
金伏ウーゴブラジル 2011年
育成ドラフト2位
ヤクルト
巨人
ルシアノ・フェルナンドブラジル2014年
ドラフト4位
楽天
呉念庭台湾2015年
ドラフト7位
西武
仲尾次オスカルブラジル2015年
ドラフト5位
広島
廖任磊台湾2016年
ドラフト7位
巨人
西武
張奕台湾2016年
育成ドラフト1位
オリックス
西武

例えば、台湾代表としてプレミア12でベストナイン投手に選ばれた張奕選手のように、国際舞台での活躍も日本国内での評価につながります。

FA

一方で、ドラフト会議を経ずにNPBに入団したいわゆる助っ人外国人が日本人扱いとなるためには、フリーエージェント(FA)の資格を取得する必要があります。

その権利を取得し、日本人扱いとして登録された選手が下記です。

選手名出身NPBFA取得年
タフィ・ローズアメリカ近鉄
巨人
オリックス
2004年
アレックス・ラミレスベネズエラヤクルト
巨人
DeNA
2008年
アレックス・カブレラベネズエラ西武
オリックス
ソフトバンク
2009年
ブライアン・シコースキーアメリカロッテ
巨人
ヤクルト
ロッテ
西武
2010年
許銘傑 台湾西武
オリックス
2011年
ホセ・フェルナンデスドミニカロッテ
西武
楽天
オリックス
2011年
ジェイソン・スタンリッジアメリカソフトバンク
阪神
ロッテ
2017年
ランディ・メッセンジャーアメリカ阪神2018年
ウラディミール・バレンティンオランダヤクルト2019年
ダヤン・ビシエドキューバ中日2023年

海外から日本に帰国するケース

選手名出身所属帰国年
三宅宗源台湾ロッテ
巨人
1981年
郭源治台湾中日1989年
荘勝雄台湾ロッテ1991年
松元ユウイチブラジルヤクルト2004年

日本プロ野球界では、外国人選手が日本国籍を取得し、日本人選手として活躍するケースが稀に見られます。これらの選手は、日本に帰化することによって、野球協約における外国人枠の制約から解放され、日本人選手としてチームに貢献することが可能です。

プロ野球の外国人枠まとめ

日本プロ野球における外国人選手の存在は、単に試合を盛り上げるだけではなく、チーム戦略や国際的な交流の面で重要な役割を果たしています。

特に、フリーエージェント(FA)資格を取得し、日本人扱いを受けることができる選手たちは、その例外的な才能と長期にわたる貢献によって、日本プロ野球界における特別な地位を獲得しています。

これらの選手は、日本プロ野球のレベルを国際的に高めるとともに、後進の選手に対する模範となっています。また、外国人枠をどのように使うかは各球団の課題です。

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