出塁率とは、その打者が塁に出塁する確率を数字で表したものです。
打率はその打者がヒットを打つ確率なのに対し、出塁率は塁に出塁する確率になるため、本来計算に入らないファーボールやデッドボールも集計対象になります。
そこで本記事では、そんな出塁率の計算方法や歴代の記録についてまとめました。
出塁率とは
出塁率:打者が塁に出塁した確率
四死球が含まれるため、確実に打率より高くなります。
打率の数字に対して、四死球がカウントされた数字が出塁率と考えてください。
目安
打率の場合、3割に到達することで1つ好打者と認められる文化があります。
その文化といった感覚だと、出塁率は4割以上で好打者といえるでしょう。
プロ野球のシーズンで活躍されるレベルの選手であれば、最低でも3割は超えている感覚です。
出塁率の計算方法
出塁率=安打+四死球/打数+四死球+犠飛
上記のような計算式になります。打率が「安打/打数」に対して、絶対値の四死球が加わるため、必然的に打率よりも出塁率が高くなる場合がほとんどです。
計算例
項目 | 成績 |
---|---|
打席 | 515 |
打数 | 427 |
安打 | 146 |
四死球 | 85 |
犠飛 | 3 |
犠打 | 0 |
146+85/427+85+3=0.449
2020年シーズンの柳田選手の出塁率は.450になります。2回に1回はランナーとしているため、そのあとを打つ4番の内川選手の併殺打は必然的に増えました。
バットコントロール・ミートの名手である内川選手の併殺を増やしてしまうほどの脅威の出塁率です
ちなみに、犠打は出塁率の掲載に含まれないため注意です(犠飛のみです)
歴代の出塁率ランキング
順位 | 選手 | 出塁率 | 年 |
---|---|---|---|
1 | 落合博満 | .487 | 1986 |
2 | 落合博満 | .4806 | 1985 |
3 | バース | .4805 | 1986 |
4 | 落合博満 | .4728 | 1991 |
5 | 小笠原道大 | .4725 | 2003 |
6 | 柳田悠岐 | .4694 | 2015 |
7 | ペタジーニ | .4687 | 1999 |
8 | 丸佳浩 | .468 | 2018 |
9 | カブレラ | .467 | 2002 |
10 | ペタジーニ | .466 | 2001 |
1985年以降の規定打席到達打者を対象に集計された、シーズン出塁率ランキングです。
やはり、4割を超えれば好打者、4.5割を超える打者は過去をみても数十人しかいないレベルになります。
2022年シーズン
順位 | 選手 | 出塁率 |
---|---|---|
1 | 村上宗隆 | .458 |
2 | 吉田正尚 | .447 |
3 | 松本剛 | .398 |
4 | 大島洋平 | .376 |
5 | 山川穂高 | .375 |
2022年シーズンでは、三冠王を取得した村上選手が出塁率でもトップでした。
2023年シーズンはどんな成績を残してくれるのか、非常に楽しみです。
MLB
メジャーでは、バリー・ボンズが2004年に.609というとんでもない記録を叩き出しています。
出塁率5割を超える記録を残した方も数名いますが、日本では過去に1人もいません。
出塁率まとめ
出塁率=安打+四死球/打数+四死球+犠飛
出塁率とは、打者がどれだけ塁に出るかの確率です。打率に四死球と犠牲フライの要素が加わるため、必然的に打率よりは数字が高くなります。
出塁率を計算することで、その打者の打順を決める1つの要素にすることができます。
4割を超えれば好打者であることは間違いないため、その認識を参考に野球を見てもらえたら嬉しいです!