野球の評価指標「WAR」とは?見方やシーズンランキングも完全紹介!

野球 WAR

野球におけるWARとは、データを統計学から客観的に分析するセイバーメトリクスによって算出される「打撃/守備/走塁/投球」を総合的に評価した指標になります。

しかし、上記の説明だとちょっと理解が難しいと思います。野球を長年やっている私からしても、結局どんな数字なの?と疑問に思うほどです。

そこで本記事では、WARの見方(計算方法)やシーズンランキングを紹介します。

【DAZN契約するなら、moppy経由で!】
基本的にプロ野球をはじめとしたスポーツ観戦はDAZNで事足りますが、契約の際はmoppy経由で行いましょう!そのまま契約しては正直「損」です!
>>https://pc.moppy.jp/
上記リンクからmoppy登録するだけで、プラスで500円もらえるため、是非!

手出しゼロで利用できる♪話題のポイ活始めるならモッピー!
目次

野球の評価指標「WAR」とは

野球 審判 フリー
項目回答
通称WAR(ウォー)
正式名Wins Above Replacement
概要代替可能選手を上回る勝利数

よく「ワァー」と読む方がいますが、正しくは「ウォー」になります。簡単に言うと、同じポジションの控え選手と比較してチームの勝利にどれだけ貢献したかを表した指標になります。

つまり、WARが+1であれば、その選手が出場したことで控え選手が出場した場合よりも1勝分多く勝てたことを意味します。そのため、正の数字が大きいほど優秀な選手です。

WARの対象期間は1年間です(1年間でチームの勝利にどれだけ貢献したか)

WARの確認方法

WARをどのように見れば良い?といった疑問を持たれている方をよく見ます。

答えは簡単で「正の数字がどれだけ大きいか」でみましょう。

例えば、WARが+2であれば、その選手が出場したから2勝分多く勝てたと理解してOKです。

また、これは決勝打(試合を決めたヒット)とはまた別になるため、ご注意ください。

WARが優秀な指標と言われる2つの理由

バンテリンドーム

チームへの貢献度

プロ野球選手への様々なインタビューにおいて「チームが勝てればそれで良い」「チームが優勝することが1番」と話す選手は少なくありません。むしろほとんどの選手がこのように話すでしょう。

野球はチームスポーツです。誰かがミスをしても他のメンバーがカバーできます。そして、チームの1番の目的は勝利であり、優勝であることがほとんどです。

一方で、これまで「チームの勝利」への貢献は数値化されることはありませんでした。

  • 決勝打の数
  • 同点打の数
  • ピンチ脱出数(どこからがピンチ?) など

なぜなら、上記のように勝利はいくつもの要素が繋がってその先に辿り着く結果のためです。「何をもって勝利に貢献したか」を判定することは不可能ですよね。

しかし、それを叶えたのがWARという指標になります。首位打者やホームラン王などのタイトルをとった選手でも、仮に勝負に直結しない場面ばかりで打っていたらWARは低くなります。

打撃が良くても、守備面で足を引っ張っていたらWARは低くなります!

他ポジション

野球では、基本的にポジション別で評価されていました。少なくとも、投手と野手は別軸の指標があり、タイトルも全く別です。唯一、両者が交わる表彰はMVPでしょうか。

そのレベルで、野手と投手は下記のように指標が異なるため、評価が交わることはありませんでした。

【投手指標】

  • 防御率
  • 勝利数
  • 奪三振
  • ホールド数
  • セーブ数 など

【野手指標】

  • 打率
  • HR数
  • 打点
  • 得点
  • 盗塁数 など

しかし、WARによって比較することが可能になりました。チームを引っ張る好打者の存在か/エースの存在か。そのシーズンにおいて誰が1番チームの勝利に貢献したかを比較することができます。

WARの計算方法

東京ドーム

WAR=攻撃指標+走塁指標+守備指標+投手指標

野球のそれぞれの総合指標をすべて足したものになります。そこで多くの方は、攻撃指標走塁指標はどのように計算するのといった疑問が生まれると思います。

さらに、正確にいうとこの攻撃指標や走塁指標などの計算式に「正解」はありません。アメリカでは以下で紹介するものとは異なる計算式を唱える機関もあります。

さらに、これらを理解するのは、野球に精通した方でも難しいです。そのため、WARの計算式を無理に理解する必要はありません。その前提のもと、下記をご参考ください。

計算例(攻撃指標)

それぞれの指標の計算例として、攻撃指標を紹介します。攻撃指標は「wRAA」を用いています。

Batting(wRAA)=(PF補正後wOBA-リーグ野手平均wOBA)÷1.24×打席

それでは、wOBAはどのように求めるのでしょうか。それが下記になります。

wOBA= {0.69×(四球-敬遠)+0.73×死球+0.92×失策出塁+0.87×単打+1.29×二塁打+1.74×三塁打+2.07×本塁打}÷(打数 + 四球 – 敬遠 + 犠飛 + 死球)

このwOBAをさらに補正式に当てはめて(本拠地試合かどうかの計算切り分けを行います)、wRAAの数式に当てはめることで始めて攻撃指標が算出されます。

これらの複雑な式を走塁/守備/投手でも行いますが、覚える必要ないと思っています。

数値補正

守備位置補正値
捕手+18.1
一塁手-14.1
二塁手+3.4
三塁手-4.8
遊撃手+10.3
左翼手-12.0
中堅手+4.2
右翼手-5.0
指名打者-15.1

守備指標を計算する際に、上記補正を行います。各ポジションそれぞれの選手を比較可能にした指標のため、難しいポジションにはそれだけ加点を、比較的簡単なポジションには減点する補正です。

ショートやキャッチャーなどの守備の要となるポジションは、より勝利への貢献が高いとして数字のプラス補正がされます!

WARの見方(基準や目安)

西武ドーム
レベルWAR
MVP6.0~
オールスター選出5.0~
レギュラー2.0~
控え0
2軍0未満

一般的には、上記のような評価をされます。2022年に史上最年少の三冠王を果たした村上選手のシーズン記録は10.4でした。野手2位の数字が5.0になります。

つまり、村上選手は記録もすごいですが、ココゾ!の場面でよく打つ上に守備面でも貢献していたと推察することができます。たしかに、ピンチで迎える村上選手には打たれる気しかしませんでした。

WARの問題/課題点

救援投手への評価

2017年MVPのサファテ選手は、54Sで勝利への貢献が著しかったです。

しかし、WARは3.6とMVPにしては低い数字になりました。

選手WAR
2021山本由伸8.6
2020柳田悠岐8.4
2019森友哉7.8
2018山川穂高5.4
2017サファテ3.6
2016大谷翔平10.3
2015柳田悠岐10.5
歴代MVP WAR一覧(パ・リーグ)

このように、投手のなかでも中継ぎや抑えの評価に疑問が残ります。

補正

打撃指標の計算例を紹介している際、本拠地補正をしていることに少し触れました。このようにWARが決まるまでに様々な補正がされています(ポジション別補正など)

この補正数字の根拠は当然ありますが、中々多くの方が納得いっているものにはなっていません。NPB/MLBで共通の計算方法をしている打率やOPSといった数値とは性質が異なることご理解ください。

総合評価

良くも悪くもWARは総合評価の指標です。打撃だけが突出していても、守備がうまくないとWARは下がります。

ただ、この部分に関してはポジションが違う選手を比べる上で仕方ない課題です。

WARのシーズンランキング

野球場 フリー

2022年のシーズンランクになります!DELTA社が算出している一般的な数字を使用しています。

セ・リーグ

選手WARポジション
村上宗隆10.4三塁
岡林勇希6.8右翼
塩見泰隆5.9中堅
戸郷翔征5.1投手
青柳晃洋5.0投手

優勝チームのヤクルトから2名になります。1位の村上選手が別格すぎます。

パリーグ

選手WARポジション
山本由伸7.9投手
佐々木朗希6.1投手
吉田正尚4.9左翼
千賀滉大4.9投手
山川穂高4.7一塁

セ・リーグとは違い、投手のランクインが目立ちます。

パ・リーグ首位打者の松本選手のWARは4.5と決して低くはありませんが、あれだけの打率を残してもWARのTOP5にはランクインしてきません。

MLB

順位選手WAR
1Aaron Judge10.6
2Shohei Ohtani9.6
3Sandy Alcantara8.1
4Nolan Arenado7.9
5Paul Goldschmidt7.8

MVPを獲得したジャッジ選手が1位です。大谷選手も2位でさらに9.6は驚異的な数字ですね。

WARまとめ

WARとは、データを統計学から客観的に分析するセイバーメトリクスによって算出される「打撃/守備/走塁/投球」を総合的に評価した指標です。

その選手がどれだけの勝利に貢献したかを表し、正の値が大きいほど勝利に貢献したと判断できます。

また、WARの計算に確定的なものはなく、現代でも様々な論争がされています。そのため、WARの数字自体、見るサイトやSNSによっては異なる可能性が十分に高いでしょう。

参考的な数字としてみると、誤解がなく安全です!

運営者情報

運営者

運営者
元高校球児、巨人ファン

小中高大と野球部に所属。高校時代は関東優勝を経験。

大学時代には現役として準硬式野球をやりつつ、学生コーチとして県大会優勝、関東大会準優勝を経験。

現在は巨人ファンとして毎年10試合以上は現地観戦。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次