野球の援護率とは?計算方法や歴代のワースト記録/ムエンゴ病を解説!

野球 援護率

野球には投手に対して援護率という指標があります。

言葉の通り、どれだけ援護されたかを数値化した指標です。

援護率が高ければ高いほど、先発投手の場合は勝利に繋がりやすいです。そこで本記事では、そんな援護率の計算方法や目安となる数値を紹介します。

本サイトでは、様々な野球用語について紹介しております。気になる野球用語は是非検索してみてください。

Rebase

阪神の森下選手をはじめ、多くのプロ野球選手の成長の一因を担ったRebase。現代の小中高生には是非参加していただきたいプログラムとなっております!詳細は下記をご覧ください!

目次

野球の援護率とは?

野球スタジアム

援護率:1試合あたりどれだけ打線の援護を受けたか(9イニングで味方が何点とるか)

援護率は、英語でRun support (Run Support per Nine Innings)と言われます。

NPBで正式に記録されている数値ではありません。投手を評価する際の1つの参考指標です。

援護率が高いと「勝ち投手」に繋がりやすく、援護率が低いと「負け投手」になりやすいです。勝ち運や負け運に繋がりやすいのが援護率の指標です。

援護率は大きければ大きいほど、味方の援護が多いということであり、投手にとって有利な状況となります。

勝ち運と負け運

援護率は、勝利投手/敗戦投手になる確率に直結してきます。

たとえ何失点したとしても、味方打線がそれを上回る得点をした場合、その投手は勝ち投手の権利を手にすることができます。反対に、失点が少なくとも味方援護がなければ敗戦投手になることもあります。

投球のテンポが攻撃のテンポを作るとも言いますが、味方が攻撃しやすい流れを呼ぶ投球をすることで、援護率はアップするかもしれません。

ムエンゴ病

ムエンゴ病とは、その名の通り「無援護」な投手を指します。

どんなに良いピッチングをしても、味方が得点を取れずに勝てない。そんな投手はムエンゴ病が疑われます。

一概に投手のせいではないですが、毎試合ムエンゴな投手もいますし、投球のテンポや雰囲気による試合の流れというのは、目には見えませんが、存在する気がします。

計算方法

援護率:「降板する前に取った味方の得点×9」÷「降板するまでの攻撃回数」

援護率は上記のやり方で計算することができます。

野球の援護率の計算例

途中交代

  • 先攻
  • 5回を投げ切る
  • 味方が3点獲得

上記の場合、3×9÷6=4.5です。

つまり、上記のケースの援護率は4.5となります。

完投

  • 後攻
  • 9回投げ切る
  • 味方が2点獲得

上記の場合、2×9÷8=2です。

つまり、上記のケースの援護率は2となります。

イニング中に降板

  • 先攻
  • 7回1アウトまで投げる
  • 味方が7点獲得

上記の場合、7×9÷6=10.5です。

つまり、上記のケースの援護率は10.5点となります。

イニング途中の交替の場合、どういう計算式になるの?と思われる方が多いと思いますが、援護率の計算式に投球イニングは含まれません。そのため、イニング途中の交代でも計算に大きな影響は与えないでしょう。

イニング途中の降板の場合は、援護回数の考え方が若干難しいです

【2022年】援護率ランキング

投手 フリー

援護率は味方打線の得点力と、その投手の試合の流れをよくする投球ができるかが影響してきそうです。

参考ベースに、2022年の援護率を紹介します。

セ・リーグ

選手名防御率援護率
森下 暢仁3.171085.40
青柳 晃洋2.051334.11
菅野 智之3.121073.95
今永 昇太2.261143.52
戸郷 翔征2.621283.36
西 勇輝2.18993.14
大野 雄大2.46882.88
柳 裕也3.649112.74
小川 泰弘2.82882.62
小笠原 慎之2.761082.31

当然ですが、援護率が高いほど勝ち越している投手が多い印象を受けます。

特にセ・リーグは投手による援護率の差が激しく、森下投手と小笠原投手では1試合当たりの援護点が倍近く違います。

パ・リーグ

選手名防御率援護率
宮城 大弥3.161184.44
田中 将大3.319124.33
伊藤 大海2.951094.15
千賀 滉大1.941163.52
上沢 直之3.38893.48
山本 由伸1.681553.09
髙橋 光成2.201282.97
小島 和哉3.143112.60
加藤 貴之2.01872.44

田中投手は援護率が多い割に負け越しの結果となりました。

ちなみに田中投手が記録した伝説の24勝0敗のシーズン、援護率は6.22と非常に高い記録でした。味方の援護率が高かったこともあの記録を生んだ大きな要因です。

22年ワースト

規定投球回内の場合、中日の小笠原投手です。

一方、規定投球回に絞られない場合は西武の隅田投手の援護率が1.78でした。つまり、1試合で2失点したら敗が記録されるという非常に厳しい記録です。

結果、隅田投手は1勝10敗という結果でシーズンを終えました。試練の1年目でしたね….

ムエンゴな投手

過去に援護率が低かった投手は上記動画でまとめられていました。

22年は援護率が高かった山本投手や菅野投手も全く味方に援護されない時期があるなど、ムエンゴがどれだけ投手の勝利権利を奪うかをより理解できます。

野球の援護率まとめ

援護率とは、1試合あたりどれだけ打線の援護を受けたか(9イニングで味方が何点とるか)を評価した指標です。「降板する前に取った味方の得点×9」÷「降板するまでの攻撃回数」の計算式で求めることができます。

一般的に、援護率が低い投手のことをムエンゴな投手と表現し、投手の勝率に直結します(勝ち運や負け運と表現)。

援護率をあげるために、投手ができることはテンポの良い投球などの試合の流れ作りしかありませんが、勝ち運が高い投手と負け運が高い投手の差が倍近くあると考えると、投手にも一因はありそうです。

メジャーから帰ってきたばかりの田中将大投手がムエンゴだったのも、野手がプレッシャーを感じすぎた。などと一部で囁かれました

運営者情報

株式会社プッシュバント

株式会社プッシュバント

本サイトは、株式会社プッシュバントが運営。

プッシュバントは、野球選手のセカンドキャリアやライフプランを真剣に考え、1人1人の目的にあったステージを提供します。

URL:https://pushbunt.com/

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次